極楽ホッピー

　

　老辺餃子この店は、瀋陽の中街と北市場に有りますが、私が食べたのは北市場の方です。 店に入ると酔っぱらったおっさんが、ビールのジョッキを振り回しながら「不好吃（不味い）」を 連発しているのにに出くわしてしまいました。更に運が悪いことに私はこのおっさんと相席になってしまったのです。テーブルの上にビールが流れだしたり、 ちょっと大変だったのですが、その人は直ぐ帰ってくれたので助かりました。

　さて、注文をしようとすると小姐が糧票（食料切符）を持っているかと聞くので「没有（無いよ）」と答えたので 食べられないのかと思っていると、しばらくするとメニューを持ってきてくれました。 その中から私は普通の餃子と三鮮の二種類を注文したのですが、一皿３０個ぐらいのやつが二皿出てきました。 一人で食べに来ていた中国人は一皿の半分ぐらいを食べて残りの半分は弁当箱に詰めて帰っていったので、 二皿は相当な分量になります。 それでも、私は頑張ってそれぞれ半分ぐらいをたいらげました。

　新宿にもここの支店が有り、綺麗に作られた餃子が何種類もたべられますが、私は瀋陽で食べた物のほうが 野性的な味がして新宿のものより好きです。

　ちなみに、ここのものは水餃子ではなく蒸餃（蒸し餃子）です。所で、三鮮の中身ですが肉の他に薄焼き卵の細切りと干し海老が入っていてとても美味しかったです。 生の海老でなく干し海老を使ったところはさすがだと思います。と言うのは、北京あたりでもそうなのですが、 内陸ではまともな海老が無くて可なりのレストランのものでもちょっと匂ったりするので、生の海老を使わない のは賢明な選択だと思います。それから、当然のことながらこういった餃子には皮凍といって豚の皮を茹でて作った煮凝りが入っている ので噛むと中から濃厚な汁が出てきて、これがまたビールとよくあうのでたまりません。